オプション戦略のご紹介

キャッシュフロー計算書(C/F)とは

キャッシュフロー計算書(C/F)とは
経営企画

会社のお金の動きを示すキャッシュ・フロー計算書~管理会計基礎講座⑦~

経営企画

前回は、損益計算書(PL)の話をしました。 売上と利益の話で馴染みのある話と共に、減価償却費という、よくわからない話もあったかと思います。 今回は、損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)のつながりの話です。 両者の関係は、どのようなものなのでしょうか?

財務3表の最後、キャッシュ・フロー計算書(CF)

キャッシュ・フロー計算書(CF)の構造

    キャッシュフロー計算書(C/F)とは
  1. 営業活動によるキャッシュ・フロー
  2. 投資活動によるキャッシュ・フロー
  3. 財務活動によるキャッシュ・フロー

営業キャッシュ・フロー:事業活動を通してのモノやサービス の販売や仕入れ、製造活動などから 生じた現金の現実的な流れ。

投資キャッシュ・フロー:工事建設や設備導入などの設備投資、 子会社への投資、株式持ち合いなど 投資に係る現金の動きを表す。

財務キャッシュ・フロー:金融機関からの長短期資金の借入や 返済、社債発行による資金調達、増資 による資本金の増加など、会社の資金 調達や返済などを表す。

キャッシュ・フロー計算書(CF)と減価償却費

まず、 何か投資をした際のお金の動きは投資キャッシュ・フローでマイナス表記 されます。
お金が会社から出ているからですね。
そして、 毎期の損益計算書(PL)では、減価償却費として販売費および一般管理費に按分して計上 されていきます。

ここで注意しなければいけないのが、 減価償却費ではお金の支払が発生しません。

なぜならば、 その投資物件を購入した際に、お金を支払っているから です。

とりあえず、 「減価償却費ではお金は動かない」「キャッシュ・フロー計算書(CF)上は、減価償却費分調整する必要がある」 と覚えて下さい。

キャッシュ・フロー計算書(CF)のパターンで会社の状況を把握できる

営業CF投資CF財務CF現金の残高
営業活動で現金を生み出したうえに、借入などで現金を増やしている。 さらに、固定資産や有価証券なども売却している。将来の大きな投資のためにお金を集めているのだろうか。
営業活動と、固定資産や有価証券などの売却により現金を生み出し、借入の返済を積極的に行っている。 財務体質強化の段階にある会社だろう。
営業活動で現金を生み出したうえに、借入などで現金を増やし、積極的に投資活動を行なっている。 将来の戦略も明確な優良企業のパターン。
営業活動で生み出した現金を投資活動や借入金の返済に充てている。 潤沢なキャッシュフローがある会社であろう。
営業キャッシュフローマイナス分を借入と固定資産や有価証券の売却でまかなっている。 問題会社の一般的なパターン。
営業キャッシュフローマイナス分と借入返済分を固定資産や有価証券の売却でまかなっている。 過去の蓄積を切り売りして事業を継続している。
営業活動で現金を生み出せていないが、将来のために設備投資を行なっている。 営業のマイナス分と設備投資資金をすべて借入や新株発行でまかなっている。 自信がある将来計画があるのだろうか。
営業活動で現金を生み出せていないのに、将来のための設備投資を行ない、借入金の返済も行なっている。 過去に多くの現金の蓄積があった会社なのだろう。
「財務3表一体理解法」國貞克則 朝日新書、2007 より

トヨタ有報より

上の表で言うと、 パターン③、パターン④の優良な企業、キャッシュが潤沢にある企業 、ということがわかるわけですね。

お金にまつわるお悩みなら教えて! お金の先生

【財務会計】CF計算書の「CF」と正味CFやFCFの「CF」は意味が異なりますか?正味キャッシュフロー(正味CF)とフリーキャッシュフロー(FCF)という概念があります。 これらの定義は 正味CF=(キャッシュインフローーキャッシュアウトフロー)+減価償却費×税率+運転資本増減 FCF=営業利益×税率+減価償却費+運転資本増減ー投資額 となっております。 また、これらは会社の価値を計算するときや、正味現在価値法という現在価値を計算するときに用いられます。 一方キャッシュフロー計算書(CF計算書)というものもあります。 貸借対照表や損益計算書ではわからない現金、現金同等物の動きを確認するためのものです。 キャッシュフロー計算書(C/F)とは CF計算書に載った内容は現金と現金同等物しか存在しなく、まだ回収していない売上債権や手形等は含まれておりません。 しかし、正味CFやFCFではどうなのでしょうか。 一見すると、回収されていない売上債権や手形等も含めて計算しているような感じの式となっております(確かに、売上債権等が回収されれば現金としてのキャッシュが増えると思いますが、毎回、売上債権等が回収された後のことを考えているわけではないのです)。「投資額」に関しては、時々数億円ということもありますが、正味現在価値を計算するときに手形かどうかを考えた試しはありません。すべて現金と考えているのでしょうか。 つまり、CF計算書で考えているキャッシュは現金と現金同等物しか含まれていないが、正味CFやFCFのキャッシュにはその他のものも含まれているのでしょうか。すると、なぜ正味【キャッシュ】フローやフリー【キャッシュ】フローと言っているのかがわからなくなります。 実際のところはどうなのでしょうか。 CF計算書の「CF」と正味CFやFCFの「CF」は意味が異なるのでしょうか。 ご教授よろしくお願いします。

t22102137さん yuutaibakanookaasanさん 大変迅速なご回答誠にありがとうございます ご回答が 意味が異なる 意味は同じ と2つ出てきてしまいましたので 1つだけ確認させてください 申し訳ございません 例えば キャッシュ・インフローとは 債権回収や借入等の資金調達により企業に流入するキャッシュフロー ですが 投資するかどうかを考える正味現在価値法で使う正味FCには支払手形や売掛金が含まれいるのはなぜですか? お手数をおかけいたします

会社のお金の動きを示すキャッシュ・フロー計算書~管理会計基礎講座⑦~

経営企画

前回は、損益計算書(PL)の話をしました。 売上と利益の話で馴染みのある話と共に、減価償却費という、よくわからない話もあったかと思います。 今回は、損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)のつながりの話です。 両者の関係は、どのようなものなのでしょうか?

財務3表の最後、キャッシュ・フロー計算書(CF)

キャッシュ・フロー計算書(CF)の構造

  1. 営業活動によるキャッシュ・フロー
  2. 投資活動によるキャッシュ・フロー
  3. 財務活動によるキャッシュ・フロー

営業キャッシュ・フロー:事業活動を通してのモノやサービス の販売や仕入れ、製造活動などから 生じた現金の現実的な流れ。

投資キャッシュ・フロー:工事建設や設備導入などの設備投資、 子会社への投資、株式持ち合いなど 投資に係る現金の動きを表す。

財務キャッシュ・フロー:金融機関からの長短期資金の借入や 返済、社債発行による資金調達、増資 による資本金の増加など、会社の資金 調達や返済などを表す。

キャッシュ・フロー計算書(CF)と減価償却費

まず、 何か投資をした際のお金の動きは投資キャッシュ・フローでマイナス表記 されます。
お金が会社から出ているからですね。
そして、 キャッシュフロー計算書(C/F)とは 毎期の損益計算書(PL)では、減価償却費として販売費および一般管理費に按分して計上 されていきます。

ここで注意しなければいけないのが、 減価償却費ではお金の支払が発生しません。

なぜならば、 その投資物件を購入した際に、お金を支払っているから です。

とりあえず、 「減価償却費ではお金は動かない」「キャッシュ・フロー計算書(CF)上は、減価償却費分調整する必要がある」 と覚えて下さい。

キャッシュ・フロー計算書(CF)のパターンで会社の状況を把握できる

営業CF投資CF財務CF現金の残高
営業活動で現金を生み出したうえに、借入などで現金を増やしている。 さらに、固定資産や有価証券なども売却している。将来の大きな投資のためにお金を集めているのだろうか。
営業活動と、固定資産や有価証券などの売却により現金を生み出し、借入の返済を積極的に行っている。 財務体質強化の段階にある会社だろう。
営業活動で現金を生み出したうえに、借入などで現金を増やし、積極的に投資活動を行なっている。 将来の戦略も明確な優良企業のパターン。
営業活動で生み出した現金を投資活動や借入金の返済に充てている。 潤沢なキャッシュフローがある会社であろう。
営業キャッシュフローマイナス分を借入と固定資産や有価証券の売却でまかなっている。 問題会社の一般的なパターン。
営業キャッシュフローマイナス分と借入返済分を固定資産や有価証券の売却でまかなっている。 キャッシュフロー計算書(C/F)とは 過去の蓄積を切り売りして事業を継続している。
営業活動で現金を生み出せていないが、将来のために設備投資を行なっている。 営業のマイナス分と設備投資資金をすべて借入や新株発行でまかなっている。 自信がある将来計画があるのだろうか。
営業活動で現金を生み出せていないのに、将来のための設備投資を行ない、借入金の返済も行なっている。 過去に多くの現金の蓄積があった会社なのだろう。
「財務3表一体理解法」國貞克則 朝日新書、2007 より

トヨタ有報より

上の表で言うと、 パターン③、パターン④の優良な企業、キャッシュが潤沢にある企業 、ということがわかるわけですね。

関連記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる